コロナ禍で苦しむフィリピンの子どもたちへ食糧配給

プロジェクト本文

プロジェクトの要点

・フィリピンのセブ島は、3月28日から都市封鎖がつづき、貧困層の収入が3か月以上絶たれている

・そのため、育ち盛りの子どもたちが、満足な食事を摂ることができず健康を害している

・ゴミ山とスラム街に住む100世帯の家族に、一か月分の食糧を提供する

コロナ禍で仕事を失った家族へ、食糧を届けたい

こんにちは。

フィリピンのセブ島で、貧困層の子どもと、その家族の支援活動をつづけている、国際ボランティア団体、グローリアセブの斉藤和彦です。

いま、フィリピンでは、コロナによる規制のため、外出禁止などの強い規制が取られています。

この規制のために、仕事をすることができなくなった貧困層は、毎日の食事にも困るほど切迫した状況になっています。

「FOOD SUPPORT PROJECT」は、貧困家庭の子どもたちに、食糧を提供する活動です。

みなさまからのご支援は、セブに在住している私が、直接、子どもたちのもとへ届けます。

スラムの子どもたちの教育と食育を支援してます

グローリアセブは、スラムに住む子どもたちや、ストリートチルドレンが、十分な栄養を摂り、そして、学校に通えるよう、2011年から、現地の役場との協働で、食事配給の活動を行ったり、子どもたちに奨学金を給付しています。

スラム街での食事配給活動

ゴミ山の子どもたちへ学用品の提供

食糧の配給活動

フィリピン セブ島のいま

セブ島と聞くと、リゾートアイランドをイメージする人も多いと思います。

でも、ガイドブックやネットで目にするリゾートは、セブ島のほんの一部なんです。

フィリピンの国民の5人にひとりは、一日1.9ドル(約200円)以下で暮らす貧困層。

セブ島の街中にも、貧困層が密集して暮らすスラム街がたくさん広がっています。

それは、観光では、絶対に目にすることができない光景です。

そのスラムの人たちが、いま、新型コロナウイルスの蔓延によって、たいへんな危機にさらされています。

フィリピンは世界に先駆けてロックダウン(都市封鎖)を行い、コロナの感染拡大を防ごうとした国です。

しかし、不衛生で、人が密集するスラム街では感染を抑止できず、7月に入った現在も、ロックダウンがつづいています。

・生活必需品の調達以外は外出禁止

・20歳以下と60歳以上は、理由にかかわらず外出禁止

・インフラや食品など、生活に直結する分野の企業以外は休業

・飲食店は、デリバリーとテイクアウトのみ

・タクシーやバスなど、すべての交通機関は運休

経済活動が完全にストップし、450万もの人たちがコロナのために失業しました。

コロナ禍の犠牲者はスラムの住人

スラムに住む貧困層の多くは、路上での物売りや、廃品回収業などを生業にしています。

でも、ロックダウンになり、外出が認められないいまは、完全に収入が途絶え、僅かの蓄えと、借金で細々と暮らしている状況。

食事も満足に摂ることができていません。

私が支援しているスラムの家族からも、毎日のようにSOSのメッセージが届きます。

フィリピンの政府は、一定の支援金や食糧を国民に提供していますが、住んでいることすら認知されていないスラムの人たちは、国から見放された存在になっています。

ゴミ山のスカベンジャー

ゴミ集積場に住み、ダンプカーで運ばれてくるゴミの中から、プラスチックやビンなどの売れるものを拾い、生計を立てているスカベンジャー。

月6,000円ほどの収入で、母親、父親、そして2~4人の子どもが暮らしています。

現在は、廃品を買ってくれる業者が休業状態のため、収入が絶たれています。

スラム街の人たち

空き地にベニヤ板とトタンで家をつくり、狭い部屋に大家族で住んでいるスラムの人たち。

女性は、路上で食べ物やみやげ物を販売したり、男性の場合は、市場や港で日雇いの荷物運びの仕事をして生計を立てています。

しかし、3月から続くロックダウンのため、屋外で商売をすることができず、また、日雇いの仕事もありません。

本来は、収入のない貧困層ほど、国からの支援を必要としているのですが、出生届すら出されていなく、住処を転々としている貧困層は、行政もその存在を把握できないので、ほとんど支援が受けられません。

お腹を空かせ健康を害する子どもたち

親の収入が絶たれたいま、子どもたちは十分な栄養どころか、一日3回の食事を摂ることすらできていません。

お腹を空かせた子どもたちは、落ちているものや腐った食べ物でも口にします。

そして、下痢や腹痛を起こしてしまう。

病気になっても、病院に行くお金はないので、病状は悪化し、死に至ってしまうケースも少なくありません。

子どもの死因でいちばん多いのが下痢です。

いま、子どもたちにとって、もっとも必要なのは、三食の食事です。

コロナによる規制が、今後も続くことが予想されるセブでは、しばらく親の収入は期待できません。

今回のFOOD SUPPORT PROJECTでは、100世帯、およそ300人の子どもたちへ、一か月分の食糧を配給します。

資金の使い道

集まった資金で食糧を購入し、ゴミ山とスラムに住む100世帯の家族に配給します。

これによって、子どもたちは約一か月間、最低限の食糧を得ることができます。

・ゴミ山に住み生計を立てているスカベンジャー 25世帯

・廃品回収業を生業としている人たちが住むジャンクショップ 25世帯

・セブ市内の貧困地区 ロレガ 50世帯

合計 100世帯

・1世帯(およそ5人家族)あたりの配給

お米 25kg、缶詰、麺類、卵、菓子  1か月分

費用 5,000円×100世帯 

フィリピン人はお米が主食です。

お米を食べないと食事をした気がしないほど、お米は生活に欠かせないものです。

貧困層でも、お金が入ると、まずお米を買います。

ですので、今回の配給では、お米を中心に、日持ちのする食糧と、子ども向けの菓子を準備します。

本当なら、肉や魚など栄養の摂れる食品も必要なのですが、衛生面の問題で、今回は生ものの配給は行えません。

目標よりも多くの資金が集まった場合は、支援する世帯を増やします。

資金には、その他、配給のためにかかる配送費、人件費、諸経費が含まれていますが、すべて配給するための最低限のコストです。

スケジュール

現在、セブはECQ(強化されたコミュニティ検疫)のため、支援活動も制限されていますが、制限が解除され次第、下記の予定で食糧配給を開始します。

2020年

8月 クラウドファンディング終了

9月 配給開始 (コロナによる活動制限によって、変更になる場合があります)

12月 リターン (予定)

配給先

・ロレガ(スラム街)

・パクナアン(廃品回収で生計を立てている集落)

・タプル(ゴミ山)

配給方法

私自身が、フィリピン人の協力者と一緒に各地域を訪問し、配給します。

グローリアセブのこれまでの主な活動

2011年 セブでの支援活動開始

2015年 ストリートチルドレンへの教育支援活動を開始

2015年 ゴミ山で暮らす子どもたちへの教育、食育支援活動を開始

2015年 貧困層の母親の収入を支援するローソクづくり事業をスタート

2016年 ゴミ山に子どものための教育施設を建設

2016年 フィリピンの公立学校からパートナー団体として認定

2016年 学校に通っていない子どもが自由に学べるフリースクールを開校

2016年 海に浮かぶスラムの住人の支援活動を開始

2017年 ガラスの破片を拾い集め生計を立てている子どもたちへの支援開始

2017年 山奥のゴミ山に暮らす子供たちへ食事配給活動を開始

2018年 ゴミ山とスラムに住む子供約100人へ学用品を配給

2018年 海の上に浮かぶスラム街の橋梁修理作業を実施

2019年 ゴミ山とスラム街に住む子どもたちへ学用品を支給

2019年 スラム街の大火災に伴う被災者支援を開始

2020年 コロナ禍で困窮するスラムの住人に衣料品を配給

2020年 コロナ規制で仕事を奪われている奨学生の家庭に食糧品を配給

みなさまのご厚意は私が届けます

私がセブに移住して、もうすぐ10年になります。

台風や地震など、この10年間でいくつもの災害を経験しました。

そして、災害でいちばん被害を被るのは、生活弱者の貧困層でした。

中でも、今回のコロナ禍は、貧困層の生活にいちばん大きなダメージを与えています。

フィリピンのドゥテルテ大統領は、「外出禁止などの規制は、ワクチンが開発されるまでつづく」と言っています。

貧困層の危機的な状況は、年内はおろか来年まで続く可能性もあります。

子どもの命を守るため、ご理解とご協力をお願いします。

資金で購入した食糧は、私が直接、子どもたちの家庭へ届けます。

日本から来たボランティアのみなさん(写真右が私です)

・プロジェクト終了要項


寄贈するもの:お米、缶詰、麺、卵、菓子

寄贈個数:100世帯

寄贈完了予定日:2020年10月31日

寄贈先:フィリピン セブ州のスラム住民
寄贈先に関して:
・寄贈方法:私が直接、支援先に訪問し、コロナ禍で困窮しているみなさんに手渡します。
・適切に寄贈先を決定できる理由:すでに、当団体では、どの地域に何世帯の家族が暮らしているのかを把握しています。理由は、毎週、その地域を訪問し、ボランティア活動を行っているためです。
・寄贈世帯数の支援決定プロセス:当団体は、今回の食糧を配給予定の地域で、2011年から、9年間にわたり支援を続けています。その地域の選定は、現地の行政(役場)からの依頼で決めています。よって、住民の方々とは、深い絆ができています。

プロフィール

斉藤 和彦 (国際ボランティア団体 グローリアセブ代表)

フィリピン セブ島の貧困層の子どもたちを支援している、国際ボランティア団体の代表をつとめています。 貧しい家庭に生まれた子が、自力で貧困から抜け出すのはとても困難です。 でも、サポートがあれば未来は拓ける。 貧困家庭の子どもたちでも、将来に希望がもてるよう、「教育」と「食育」の分野で活動をつづけてます。 ・ストリートチルドレンへの就学支援 ・スラム街での食事配給 ・奨学金の給付 僕自身、セブで活動をはじめてまもなく10年になります。 途中、困難や挫折もたくさん経験しましたが、ここまでやってこれたのは、みなさんのご支援と、子どもたちの笑顔のおかげです。 これからもよろしくおねがいします。 グローリアセブの団体概要 https://gloleacebu.com/company/ Instagram https://www.instagram.com/gloleacebu/

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